賭けを主眼とする

 言ってしまえばギャンブルです。ポーカーやダイスゲーム、引きの比重の強いカードゲームなどが代表ですが、賭けるものは金銭や物質的なものに限らず、勝利の喜びを精神的な報酬であると考えてもよいです。上手くいく確率が高い選択肢よりも確率が低い選択肢を選んだ方が、勝利を掴んだときに報酬が多い、というシステムは、最善手の意義それ自体を無化するので、最善手問題を回避する方法としては最も優れていると言えるかもしれません。
 ただし、この種のゲームは大きく好き嫌いが分かれます。好きな人ははまりますが、何が楽しいのかわからないと言う人もいるでしょう。(ちなみに、賭け事を好む人々は、勝利から快感を得ているのではなく、賭けてから結果が出るまでの間のドキドキする感じから快感を得ていると言われています)。ゲームというものの楽しみは最善手を探すところにあるというのもまた事実で、それとは別のところに楽しみを見出す遊びは、やはりゲームではなくギャンブルと考えるべきなのかもしれません。