攻撃的なゲームのこと

「ぶち殺しあってこそのゲームだろう? ゲームで農業なぞやってられるか!」
って思うことってありません?
 マジック・ザ・ギャザリングはものすごい人気で、その理由はゲームシステムが面白いからだというのはきっと間違いないですが、もしもマジックのテーマが魔術師同士の闘争ではなく豆の栽培だったら、同じルールで同じ効果のカードであっても、今の百分の一も売れなかったんじゃないかと思います。
 いま流行のドイツゲームは、そのテーマとして争い事をほとんど扱わず、農業や開拓ばかりを取り上げますが、これはある種不自然でさえあると言ってもよいと思います。あるいはそこには第二次世界大戦の影響というものが残っているのかもしれません。
 また、ゲームのシステムについても、他のプレイヤーに直接攻撃をすることができるルールは望ましくないとされる傾向があります。この理由としては、ドイツでは親子でゲームをするからということがあるでしょう。
 でも、ここ日本において、攻撃的なゲームが敬遠されるというのは何かが片寄っている気がします。たしかにゲームによっては、攻撃を受けるとかなり不愉快な気分になるものもありますが、直接攻撃可能なゲームがすべてそうなわけでは決してありません。
 現在は、直接攻撃ができるゲームは邪道みたいな気風がどことなくあって、そういうゲームの評価は下がりがちですが、実のところ直接攻撃が苦手というプレイヤーは、むしろ少数派なんじゃないかと思います。だってみんな男の子なんだし(言い切った)。
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